表現する人

『表現したい人のためのマンガ入門 しりあがり寿
読みました
『ある種の人間、ふるまい、あるいは芸をしているその人自身の品位や信頼世の中の常識やモラル、伝統や権威などなど、トクに「覚醒」的な性格の笑いは、何かを傷つけることが多い。何かを傷つけ、その代わりに笑いを得ているのです。』
『人はすでに評価されているものを評価する』
『これからは作家の世界もブランドイメージがますます大切になってくると思います。とくに小説は作家の名前で選ばれることが多く、マンガや映画のようにパッと見て判断することが出来ない。ちゃんとお金を払って読んでからじゃないと、作品の良し悪しなんてわからない。だから作者の名前が何より大切になります。何かの賞で話題になった作家や、一度読んでオモシロかった作者や、みんながオモシロイと言っている作者に集中していく仕組みになってる気がします』
『表面的だったり流行にのっているだけのブランドイメージは他者の追随を受け、すぐに似た作品に紛れたり追い越されたりします。でも 卓越した技術や深い洞察に裏づけされたブランドイメージは、他者の追随を許しません。世の中の流行や変化にも耐えることができるでしょう』
成功例とは『ロケットがすごい力で打ち上げられ、遥か上空で安定した軌道にのる』ような・・・
『自分の作品が100%満足できる出来で完成することなんて絶対ありません。たとえば80の力で80%の完成度の作品が上がるというとき、完成度を100%にするには、注ぐ力を80から100ではなく、200も300も注がなければなりません』
『くだらないモノが生きてゆくためには、その社会がまずある程度、豊かでなければならない。そしてそこに暮らす人々が寛容でなければならない。多様な価値観が認められなければならない。きっと今の日本は条件的に当てはまっていると思うんですけど、世界にはまだまだそうじゃない国とか環境はいっぱいあるわけです』