商人は卑しい階級だったそうです

巨人・渋沢栄一の富を築く100の教え 渋澤健 読みました
渋沢栄一はびっくり仰天しました。一国の王様が、商品の売り込みを始めたからです。商売の話など、日本の武士や学者にとっては「卑しい」として見下す対象になる行為でした。それを西洋では、支配階級のトップが堂々とやっていたのです。さらに渋沢栄一を最も驚かせたのは、銀行家(日本では金貸し商人として見下されていた存在)が、陸軍大佐(日本で言えば武士)を相手に対等に国家の行方を論じ合っている光景でした。
 江戸時代の身分制度の中で低く位置づけられていた「商人」が、高貴な「武士」と真剣に意見交換をしている。当時の日本では考えられないことでした。
 しかし 渋沢栄一は、この光景から新時代における日本の発展と繁栄のヒントを得ました。「民へのエンパワーメント」つまり、才能や能力、あるいはきちんと築いた富に応じた権限を民に直接与える。それが新しい時代を豊かにするカギだと悟ったのです。』
 『志が立派なだけでは、世間は信用しない』
 『今の秩序からはみだしても、大きなことをやろう・・・そんな元気を持つ者が、今の日本には必要です。そういう人が、豊かな国へと導いていくのです』
 『何をするにも情熱を持って臨まない人々がいる。国や社会からの視点から彼らを見れば、貴重な人生を無為に過ごしているとしか言えない。そんな人間たちが増えれば、間違い無く国は滅びるだろう』