最近こゆネタが好きなんデス・・・

脳の中の人生 茂木健一郎 読みました
『幼児の脳では「自分がこう行動をとると、こういう結果になる」という行動と結果のフィードバックの認識が十分に発達していない。一方、「車は乗り込める」「滑り台は滑れる」という行動の可能性の認識は、すでに発達している。このような発達レベルのアンバランスが、「大きさの間違い」という不思議な認知現象として表れると推測される。』
サヴァン能力を持つ子供達の脳は、シンボルを通さずに「文字通り」の世界を見ている。一方、ヘタクソな絵を描いてしまう普通の子供の脳は、世界を、シンボルというフィルターを通して見ている。このような脳の発達の方向性の差が、ナディアのリアルな絵と、普通の子供のヘタクソな絵の違いとなって表れる。世界をありのままに見る能力とシンボル化して見る能力は、両立させることが難しい。実際、ナディアは、言葉をしゃべることが出来るようになるにつれて、驚くべき絵を描く能力を失ってしまった。』
『問題を起こす子供達を調査すると、幼いときに何らかの理由で、そのような安全基地が与えられなかったケースが多かった。ボールビーは、子供の発達のためには、安全基地を与えてくれる保護者に対する「愛着」の感情が欠かせない、と言う理論を提唱し、その後の児童心理の研究に大きな影響を与えたのである。自分が安心できる安全基地は、過保護に守られるたけにあるのではなく、自由に新しい可能性を探求するためにこそある。ボールビーが見出した「探索のための安全基地」の概念は、子供だけでなく、大人における探究心のよりどころをも説明する一般原理として注目されているのである。』
『日本では、コンピュータやテレビゲームといった新しい情報機器の脳に対する影響は、否定的な意味で語られがちである。一方、アメリカでは、良い面と悪い面のバランスを冷静に分析する傾向が根強い。このような文化の差が、日米のITの総合力の差につながっている可能性は否定できない。』
『サッカーの試合結果の解析においても、赤のユニフォームのほうが有利であることを示唆する結果が出ているという。もし事実ならば、ユニフォームの色も考慮しなければ、競技条件として公平ではないということになるだろう。もっとも、ユニフォームの色が効果を持つのは、両者の実力が伯仲しているとき。実力差が大きいときには、色の効果はなくなる。スポーツで勝つためには、やはり実力を鍛えることが一番で、色頼みというわけにはいかないらしい。』