少年達を次々と殺人に至らせるものはいったい何なのか。

少年達はなぜ人を殺すのか 気鋭の社会学者の精神化医が相次ぐ少年事件の深層に迫る! 対談集 宮台真司香山リカ 読みました
『確かにアメリカは日本の何十倍も殺人が起こります。しかし、だからアメリカは日本より腐っていると言えるかどうか。アメリカは家族の揉め事を含めてどんな些細なトラブルについても、公正な司法権力の呼び出し線を使えます。ところが日本の場合は、確かに犯罪率は少ないんですが、ストーカーやいじめや夫婦間暴力に対する警察の対処を見てもわかるように、犯罪や紛争を司法権力に頼って解決できる度合いが低い。だからヤクザが暗躍するのです。政治家も銀行も、長い間ヤクザや右翼を使ってきました。
 日本は、先進国には珍しく売春を禁止する法律があります。しかし、成人男性の半数以上が女を買った経験があるのも、先進国では日本だけ。政治家や役人や教員を含めて大半の男が女を買う社会で、売春を禁止するものだから、色街花街の紛争に警察を呼ぶことが出来ない。実際、売春防止法成立以降、ヤクザが性風俗に大挙してなだれ込み、なおかつお目こぼしと引き換えの警察利権が生まれました。これが、日本における法律の機能です。』