またまたですが・・・

正義で地球は救えない 池田清彦+養老孟司 読んでます
京都議定書はとんでもない不平等条約である』
京都議定書の約束をもとに排出権を買わなければならないのは日本だけ』
『排出量の基準を決める際に、日本が最大の損を被ることになったのは、この、基準年を1990年に設定されたことである。科学的な根拠はまったくなくて、完全に政治的な駆け引きによって、1990年を基準年とすることが決められたのだ』
『省エネという面では大きく遅れていた旧東ドイツが西ドイツと統一後に急速に省エネルギー技術を進めることでCO2排出量を大幅に減少させることが可能だったこともあり、削減目標を達成出来る目算が経っていた。日本はといえば、1990年にはすでに高水準の省エネを達成している状態であったから、6%も排出量を削減するというのは至難だった。日本はEUに嵌められたのである』
『日本はすでに「環境優等生」だったのだから、環境への高い貢献度をアピールするべきだったのに、議長国として良い顔をしようとしたのか、自国にとんでもなく不利になるような条約を締結してしまった。それが京都議定書だった。』
『日本政府は今「チームマイナス6%」なだと称して地球温暖化防止策のために年間一兆円もの予算を注ぎ込んでいるが、CO2排出量は削減出来ておらず、逆に8%も排出量が増えている。それで、排出権を買うために必要な金は、一兆円とも二兆円とも言われている。現在の温暖化対策に注ぎ込まれている年間一兆円もの金も、さらに排出権を買うためにかかるであろう数兆円も、いずれも国民の税金であることは言うまでも無い』