情報格差恐ろしい

「いい家」が欲しい。 松井修三 読みました
『法律や基準や制度がごまかしを正当化するように作用し、「いい家」と錯覚してくれるユーザーが無数にいて、購入する人にいくらでも融資をする金融システムがあり、さらに税制の優遇措置があるとなれば、造る側にとってこれほど笑いが止まらない商売はありません。』
『温度差の大きい家に住むことは、ブレーキ不良の車に乗って走っているのと同じで、心臓や血管系が弱い人にとっては。命がけで暮らしているようなものです』『「豪華なカタログには、売る側の都合が隠されている」「住宅展示場は、夢ではなく錯覚を売るところである」「住宅の営業マンは、真実を知ったら売れなくなる」』
『見積もり合わせを熱心にすればしただけ、欠陥住宅を手にいれる確率が高まるということは現実が教えてくれていることです。』
『「長い目で見たら木を使って在来の工法で家を建てたほうがいい。日本の建築は、日本で育った木がいちばんよろしいんや。いまごろは、アメリカやカナダから木を持って来てますけど、はたして何年もつかは疑わしいですな」』
『木製、鉄製、コンクリート製の箱の中に子ネズミを入れて生存率を調べたところ、20日後、木製では88%生きていられるのに、鉄製では半分以下の42%、コンクリート製ではわずか7%しか生きられなかったそうです』
『住宅雑誌やテレビに紹介される開放的なデザインの家に住む人の多くは夏の暑さに悩んでいることでしょう』
『最近のエアコンは省エネにたいへん優れていますから、惜しまずに利用することです。それを節約してしまって蓄熱した状態から冷房を始めると、かえってコストがかかり、効果が薄れ、損なことです』
『一番数が売れているものが一番いいものである という市場経済の共通認識は、住宅にはあてはまらないものであるにもかかわらず、各メーカーはそこに固執して、とめどもない量産競争を続けています』