天皇家は何を祀っているのか?

古代神道天皇家の謎 関祐二 読みました
『東国の蝦夷たちは、八世紀にいたっても「稲作を拒否した人々」である。それは、とりもなおさず、「律令体制には組み込まれない」という意思表示でもあった。そんな彼らに、いかに稲作を強要し、土地に縛り付けておくことが出来るか、大きな問題となりつつあったわけである』
『春が過ぎて夏がやってくるらしい。白い衣が天の香具山に干されている―まるで小学生の作文であり、景色を即物的に描写したに過ぎない。いわば駄作の部類に入る歌といえよう。つまり、この歌が単純過ぎることが、かえって疑惑を生むのである。なぜ、万葉集の編者は、このような歌をわざわざ歌集にのせる必要があったのか』
『歴史の勝者であるはずの藤原氏が、自らの出自を隠せねばならなかったとすれば、彼らが成り上がりか、あるいは純粋な「日本人」ではなかったかの、どちらかであったはずだ』