超一流企業の社長を自宅に呼びつけた日本一のクレーマー

社長を出せ! 最後の戦いvs伝説のクレーマー
『その主張に法律的根拠があるものをクレームと言い、法律的根拠のないものはコンプレイン=単に苦情と言う』
『部長の話によれば、今まで冬になると、朝起きて新聞を見るのが怖かったそうです。また、ガス中毒で三人死んだ、ガス管を蹴飛ばしてガス管が外れて何人死んだと、もう、そんな記事を見るのが辛かった。ところが、「ガス・イズ・ベスト!」をやめて、ガスの危険性を長い間宣伝したので、ガスは危険な要素をもつ気体だと、それを危険のないように使うことこそ人間の英知だということが浸透してきたので、不測の事故が減った。ほとんど死亡事故などなくなった。だから私は安心して新聞が読めるんだと、こういう話もありました』
『世直し爺さん型クレームの特徴は何かと言えば、およそ次ぎのようなものになるでしょう。
1、もの、金では絶対に動かされない
2、法律を決して犯さない
3、問題の本質を徹底的に追求する
4、攻め道具は類まれな優秀な頭脳
この4つです』
『理屈っぽい人はクレーム処理にはあまり向きません。気をつけた方がいいと思います。ああいえば、こういうタイプの理屈っぽい人、反論大好き、こんなタイプの人は、世直し爺さんにすぐ捕まります。「ディベートをやったら、おれは絶対に負けない!」なんて自信のある人は、とくに注意が必要です』
『カタログに消費者相談室を番号を載せてしまったら、もう、クレームださけでとても対応できないだろうと心配され、カタログに相談室の電話を明記することなどとても出来なかった、そんな時代でした』
『今までは競争があるからいいのだと考えていたけれども、独占が進めば、競争自体がなくなる。生産者は、物をつくって売るのが利益のもとだと経済学は説いていましたが、独占が進めば、独占体制を維持していること自体が利潤である−アメリカではこういうふうに言われてきました。そこで経済学者ガルブレイスは、
・大衆をおいてけぼりにしたら資本主義はおかしくなる。
・大衆を豊かにしなければ、資本主義なんて意味がない。
・大衆に何かの力をつけ、独占に対抗して、ともに発達していくようにしなければならない。
こういう説を出しました』
『リコールしてつぶれる会社はないのです。みな、リコールしないから傾くんです』
『ちょっとデザインを手直ししたら共同で意匠登録などというのはおかしいでしょう。オリジナルと直したものでは価値が違う。発案は発案、改良は改良、共同で登録なんておたくの会社はあつかましい』