原理と実践

非営利組織の経営 P・F・ドラッカー 読みました
『もちろん有能な人間は野心家でもある。しかし、凡庸な人間にかしずかれるよりも、トップの座を狙うような人物を周りに置く方が、リスクはずっと少ない』
『荒野で二十五年も汗を流して大きな成果をあげることがある。ただし、それはまれでしかない。ほとんどの場合、荒野にしがみつく人たちは、何も生まず、屍を残すのがおちである。成功しようが失敗しようが、成果はかまわず大義に殉じたいという人たちもいる。そういう人も必要である。そういう人こそ、我々の良心とも言える。しかし、そういう人が成果をあげることはまずない。彼らは天国で報われるのかもしれない。』
『美術館はかつて、自らを文化の保管者としていた。美術館の管理者たちは、芸術作品を大事にしまい込み、人々を締め出すことを自分たちの責務と信じていた。ところが今日では、ほとんどの美術館が、美的な価値、優美さ、インスピレーションを求める顧客を創造することに力を入れるようにんっている。いまや美術館は、自らを教育機関と認識するようになったのである。』
『奉仕団体の実に多くが、かつて組織にかかわった人々、たとえば、病院ならば患者だった人々、大学ならば卒業した人々の名前さえ把握していない。こうしたことこそ、非営利機関の運営に当たる者が、コミュニティにおける自らの地位を容易に向上させることのできる分野だと思う。ほとんど大した努力もなしに成果が得られる。』