もう、すべてを話そう

チェッカーズ 高杢禎彦 読みました 1300
『そして、本番がオンエアされると、ちょっと不思議な現象が目に止まった。俺の気にしすぎと言われればそれまでなんだが、演歌の大御所や他の出演者がなんだか、チェッカーズのまわりに集まっている気がしてならなかったのだ。後述するが、チェッカーズの解散日になる1992年の紅白も同じような現象がおきた。でも、これって、答えを見つけるのにそう時間がかからなかった。ようするに、俺も含めて、紅白はテレビに映る時間が長い方がいいに決まっているから、必然的にカメラが注目している歌手のところにパンするのだ。出演者はそれを計算に入れて場所を移動するだけなのだ。「プロってどんなに細かいことでも、自分をアピールすることにはたけているなあ」と実感した。』
『かろうじて、俺とマサハルだけが先代の流れでなんとか皆さんの前にブラウン管を通して出ているだけ。これが、解散していなかったら、年何回かはライブもできただろうし、食っていくだけなら、メンバー全員なんとかなったと思う。なぜなら、師匠の名曲もあったし、新曲も作れたのだから。でも、この時は、メンバーにしてみれば解散の意味の重さはわからなかったんじゃないだろうか。』
『みなさん、年配の方なら内山田洋とクール・ファイブ、もう少し若い方なら、杉山清貴&オメガトライブというグループを知っているだろうか? クール・ファイブは前川清さんが抜けても存続しているし、オメガとライブをカルロス・トシキという新しいボーカルを入れてヒット曲を連発した。』