私はホストに恋をしてしまった。それも、よりによって、15歳も年下の

さびしいまる、くるしいます。 中村うさぎ 読みました 1500
『金で相手を支配したいだけなんですよ、きっと。自分の力を誇示して、相手から尊敬されたい。私の金なしでは生きていけないほど、相手を私に依存させたい。そういう形で、春樹を自分のものにしたいんです。たぶん、そーゆーことだと思う』
『たとえばそれは、自分がこれと見込んだアイドルのCDを買い込み、有線やラジオなんかにもリクエストしまくって、その結果、そいつが見る見るランキングの上位に昇っていくのを悦に入りつつ見守るアイドルオタクの気持ちに似ているかもしれない。そう、ホストはアイドルなのだ。しかも、遠くから見守るだけでなく、すぐ隣に座って話したり一緒に飲んだりできる、身近なアイドル。場合によっては、恋人気分も味わえる。あくまで擬似恋愛だけど。』
『自分を売る職業・・・それが風俗や水商売なら、私の仕事だって同じことだ。すべての作家がそうだとは言わないが、少なくとも私には「自分を切り売りしてる」という意識がある。才能がない分、自分自身の日常や心や身体を商品化しないと、私のような作家は食べていけない。』