もはや アメリカの覇権に追従する時代は終わっている

英語を学べばバカになる 薬師院仁志 読みました
『なぜアメリカの時代が終わるのか。極めて単純にまとめると、ソ連の脅威がなくなれば世界はもはやアメリカを必要としないということである。東西冷戦時代、日本や西ヨーロッパをはじめとする多くの旧西側同盟国は、ソ連の脅威(それ自体の実在性も怪しいものだが)に対する守護者として、アメリカの軍事力を必要としていた。だからこそ、多くの国々がアメリカに追随し、その自己中心的な横暴さにも目を瞑ってきたのだ。逆にアメリカは同盟諸国の自発的服従があったからこそ、世界の超大国として君臨し続けることが出来たのである』
『ロシアが一度温厚な巨人になると、ヨーロッパ人と日本人はアメリカなしですませることが出来る。この大胆な仮説は、三極の中で、日本とヨーロッパという産業的にも財政的にも生産的な二極なしには、もはややってゆけないアメリカにとっては苦しいものである』
『勝つためだけの議論なら、自分が有利になりさえすればよい。となると、相手に自分の母語を使わせれば、これほど強いことはなり。勝つことだけが目的であれば、頑として外国語を学ぼうとしない態度ほど強いものはないのだ』
『フランスでは、教育は国事である。各人は自分や我が子の高学歴だけを望み、全員の合格や成功を望むことはないので、教育を民主化するためには、国家が上から仕切らなければならないというわけである。実際、1997年の時点で、教育支出に対する私的支出の割合を見ると、フランスでは約8%にすぎない。これは、日本の約4分の1なのだ。だが、アメリカにおいて、教育は、私事であり、商売である。たとえば、アメリカで教育マルチメディア王国を創設したグレン・ジョーンズ氏は、「教育は地球上で最大の市場であり、最も成長している市場であると同時に、現在の当事者が需要に応えていない市場でもある」と述べている。要するに、教育は商売なので、新しいメディアを駆使した教育ビジネスによって世界中で儲けようということである』